散調
韓国の独奏器楽形式。緩から急へ加速する組曲構成。
概要
19世紀末に成立した、独奏楽器とチャング(鼓)伴奏による即興的器楽。チンヤンジョ(緩)から始まりチュンモリ・チュンジュンモリ・チャジンモリ・フィモリと加速していく長短(リズム)構成を持つ。カヤグム散調・コムンゴ散調・テグム散調・アジェン散調・ヘグム散調・ピリ散調などの楽器別流派がある。
背景
1890年代、カヤグム奏者の金昌祖(キム・チャンジョ)がパンソリの旋律を器楽化して散調を創始したとされる。以後、各楽器の名手が独自の散調を作り、流派(○○流)として固定化した。
発展
20世紀には沈相健・成錦鳶らがカヤグム散調の流派を確立し、テグム散調(朴鍾基流)・コムンゴ散調(韓甲得流)などが体系化された。1960年代以降、各散調が重要無形文化財に指定され、伝承体制が整った。
出来事
- 1890年代: 金昌祖によるカヤグム散調創始。
- 1968年: コムンゴ散調が重要無形文化財指定。
- 1980年代: 黄秉冀ら現代散調作品。
- 2000年代: 各散調流派が国際的に演奏される。
- 2018年: アジェン散調が無形文化財指定。
派生・影響
韓国創作国楽の主要なフォーマットとなり、現代カヤグム独奏曲・協奏曲(ファン・ビョンギ『沈香舞』など)の母体となった。
音楽的特徴
楽器カヤグム(伽耶琴)、コムンゴ、テグム、ピリ、ヘグム、アジェン、チャング
リズム六大長短(チンヤンジョからフィモリへ)、即興的変奏、加速する組曲構成
代表アーティスト
- 黄秉冀
代表曲
- 伽倻琴散調 — 黄秉冀 (1974)YouTube で検索