サイディ音楽
上エジプト(サイード)農民社会の祝祭音楽で、ミズマール(オーボエ系笛)とタブラの強烈な野外音響が特徴。
概要
ミズマール、アルガル、タブラ・バルディ(大太鼓)、声。結婚式やマウリド(聖人祭)でラクダの行進や男性のスティック・ダンス・タハティーブ(ユネスコ無形文化遺産)を伴奏する。
背景
ナイル川南部上エジプトのフェッラーヒーン(農民)社会で千年以上前から伝わる音楽で、地元の名誉観・男性性・親族紐帯を表現する。カイロ中心のエリート文化からは長らく地方的とみなされたが、20世紀後半に観光と国家の文化政策で再評価された。
発展
1970~80年代にメガヘド・ル・ガッシール、ナグーマ・ヤヒアらが録音文化を整備し、サイディ・リズムは現代エジプト・ベリーダンスの代表拍子として国際的に知られた。マハラガナート時代にもサンプリング元として機能している。
出来事
- 2016: タハティーブがユネスコ無形文化遺産登録
- 1970: メガヘド・ル・ガッシール録音
- 1985: マウリド観光化
- 2010: マハラガナートに引用
派生・影響
シャアビー、マハラガナート、エジプト・ベリーダンス音楽の基層。
音楽的特徴
楽器ミズマール、アルガル、タブラ・バルディ、声
リズムサイディ拍子(D-D-T-D-T)、ミズマールのドローン