ノクターン
夜の情景や瞑想を歌う性格的小品。ジョン・フィールドが創始し、ショパンが芸術的頂点に押し上げた。
概要
緩やかなテンポと美しい旋律、左手の幅広い分散和音伴奏を特徴とし、夢想的な雰囲気を作る。三部形式(ABA)が一般的で、即興的なオペラ・アリア風の旋律装飾を伴う。
背景
アイルランドの作曲家ジョン・フィールドが1810年代にロンドン・ペテルブルク・モスクワで「ノクターン」と題された一連の作品を発表し、夜想的ピアノ作品のジャンルを開いた。当時の市民サロン文化と、ベルカント・オペラの旋律美への憧憬がその背景にある。
発展
ショパン21曲のノクターン(特に作品9-2、作品27、作品48)が古典型を完成させ、フォーレ13曲、リスト「愛の夢」、スクリャービン「2つのノクターン」 作品5、ドビュッシー「夜想曲」(管弦楽版)など、楽器・編成を超えて発展した。
出来事
- 1814: ジョン・フィールド「3つのノクターン」出版
- 1832: ショパン「2つのノクターン」 作品9
- 1841: ショパン「2つのノクターン」 作品48
- 1899: ドビュッシー「夜想曲」(管弦楽)作曲
派生・影響
ロマン派性格小品全般、印象派の夢想的ピアノ書法、20世紀の夜想曲(バーバーら)に影響を残した。
音楽的特徴
楽器ピアノ独奏、管弦楽
リズム緩徐、三部形式、装飾的旋律
代表アーティスト
- フレデリック・ショパン
代表曲
- 夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作) — フレデリック・ショパン (1830)YouTube で検索
- 夜想曲第2番 変ホ長調 作品9-2 — フレデリック・ショパン (1832)YouTube で検索
- 夜想曲第8番 変ニ長調 作品27-2 — フレデリック・ショパン (1836)YouTube で検索
- 夜想曲第13番 ハ短調 作品48-1 — フレデリック・ショパン (1841)YouTube で検索