ナシ古楽
雲南麗江のナシ族が伝える、明代由来の古典器楽合奏。
概要
雲南省麗江のナシ(納西)族が伝承する、明代洞経音楽と土着音楽が融合した古典器楽。蘇古篤(撥弦)・波伯(笛)・古箏など20種類以上の楽器が合奏する独特の編成で、白沙細楽・洞経音楽の二系統がある。
背景
明代に中原から雲南に伝わった道教の洞経音楽と、ナシ族土着の白沙細楽が融合して14〜16世紀に成立した。長らく男性高齢者中心の宗教結社で継承され、外部の目に触れない秘伝音楽だった。
発展
1980年代に音楽家宣科がナシ古楽団を組織し、麗江で常設公演を開始した。1995年のロンドン公演など海外で『生きた化石音楽』として注目を集めた。観光化と商業化への批判もあるが、伝承の延命に貢献した。
出来事
- 14世紀: 洞経音楽の雲南伝来。
- 明代: 白沙細楽との融合。
- 1981年: 大研鎮ナシ古楽団結成。
- 1995年: ロンドン公演。
- 2011年: 国家級無形文化遺産指定。
派生・影響
中国雲南省の少数民族音楽研究の象徴的事例となり、観光地での古楽公演というモデルを各地に広げた。
音楽的特徴
楽器蘇古篤、波伯、古箏、二胡、洞簫、提琴、声
リズム明代音楽様式、緩慢で典雅な合奏、洞経儀礼との結びつき
代表アーティスト
- 宣科
代表曲
- 白沙細楽 — 宣科 (1995)YouTube で検索