クロンチョン
インドネシアのポルトガル系を起源とする弦楽ポピュラー音楽。
概要
16世紀のポルトガル植民地期にインドネシアにもたらされた弦楽合奏が、現地化して20世紀前半に大衆音楽として成立した。ウクレレ大の小撥弦楽器クロンチョン(チャクとチュク)・ヴァイオリン・チェロ・フルート・ベース・ボーカルからなる柔らかな編成で、ポルトガル系メロディとマレー詩を結びつける。
背景
16世紀にポルトガル人がジャカルタ・スラバヤ・アンボンに連れてきた音楽家とアフロ系奴隷の音楽が、現地マレー文化と交わって形成された。「クロンチョン」の語源はポルトガル系小撥弦楽器の音から。
発展
1930年代にゲサン・マルトハルトノ・ワルジャ・ピマンら作曲家・歌手が大衆化し、独立運動期(1945年)には『ブンガワン・ソロ』が国民的愛唱歌となった。1950〜60年代に黄金期を迎え、現在もスラカルタ・ジョグジャカルタを中心に愛好家コミュニティが活発。
出来事
- 16世紀: ポルトガル植民地での起源。
- 1934年: ゲサン『ブンガワン・ソロ』作曲。
- 1945年: 独立運動の象徴歌として広まる。
- 1979年: 第1回全国クロンチョン大会。
- 2010年代: 若手によるクロンチョン現代化運動。
派生・影響
現代インドネシア・ポップ(ポップ・クロンチョン)、マレーシア・ガンブス系音楽との連続性、ファド(ポルトガル)との比較研究の対象。
音楽的特徴
楽器クロンチョン(ウクレレ系)、ヴァイオリン、チェロ、フルート、ベース、声
リズムポルトガル系メロディ、ベース・チェロの規則的拍、マレー語抒情歌詞
代表アーティスト
- ゲサン・マルトハルトノ
代表曲
- Bengawan Solo — ゲサン・マルトハルトノ (1940)YouTube で検索