ジュジュ音楽
ナイジェリア南西部ヨルバ社会で1920年代に成立し、戦後にバンド規模で発展したパームワイン酒場由来のダンス音楽。
概要
トーキングドラム(ドゥンドゥン、イヤアル)を中心に、ペダルスチール、エレキギター、声のコーラスが層を成す。歌詞は王侯讃歌、ヨルバ諺、社会論評を扱い、長尺の演奏で踊り手の応答を促す。
背景
1920年代ラゴスの労働者酒場でトゥンデ・キングらが手回しタンバリンと太鼓で歌い始めた「ジュジュ」が原型である。第二次大戦後のIK・ダイロ世代でアコーディオンやマンドリンが加わり、ヨルバ語讃歌の規模が拡大した。ヨルバの口頭詩オリキの伝統を電化バンドに翻訳した点に特徴があり、植民地後の都市ヨルバ・アイデンティティの中核を成した。
発展
1970~80年代にはイビ・キング・サニー・アデやチーフ・コミショナー・エビニザー・オベイがアメリカ進出し、ジュジュは国際ワールドミュージック・ブームの主役の一つとなった。1980年代にトーキングドラム・アンサンブルが大規模化し、20人を超す編成も登場。1990年代以降は台頭するアフロビーツに後景化したが、結婚式・葬儀・首長戴冠式で根強い需要を保つ。
出来事
- 1929: トゥンデ・キングが録音
- 1948: IKダイロが活動開始
- 1976: キング・サニー・アデ&アフリカン・ビーツ結成
- 1982: 同バンドが世界ツアー
- 2009: スパイス・ガールズの再結成と並ぶ規模で英国ロイヤルアルバートホール公演
派生・影響
アパラ、フジ、ハイライフ、後のアフロビートやアフロビーツに影響を与え、ヨルバ宗教讃歌アジャラとも交流する。
音楽的特徴
楽器トーキングドラム、ペダルスチール、エレキギター、シェケレ、声
リズム12/8複合リズム、トーキングドラムの語り、長尺コール&レスポンス
代表アーティスト
- Ebenezer Obey
- King Sunny Adé
代表曲
- Board Members — Ebenezer Obey (1972)YouTube で検索
- Synchro System — King Sunny Adé (1983)YouTube で検索