伝統・民族

ハット・ヴァン

Hát Văn

北部 / ベトナム / 東南アジア · 1500年〜

ベトナムの母神信仰トランス儀礼で歌われる祭祀音楽。

概要

ベトナム北部の母神信仰(ダオ・マウ)のトランス儀礼レンドンで歌われる祭祀音楽。霊媒(ダ・ヴィ)が母神・将軍霊などに憑依する間、伴奏団がハット・チャウ・ヴァン(神を讃える歌)を演奏し続ける。ダン・グエット(月琴)・トロン(太鼓)・パン(板)・笛などの伴奏を伴う。

背景

古代ベトナムの母神信仰に根ざし、15世紀以降に儀礼形式が体系化された。儒教・仏教・道教と並ぶ第四の宗教文化として民間に広まり、各地に母神廟(プ)が建てられた。

発展

20世紀の社会主義期に「迷信」として弾圧されたが、ドイモイ政策(1986年)以降に復興した。レンドン儀礼そのものが2016年にユネスコ無形文化遺産登録され、ハット・ヴァンも公式に再評価された。

出来事

  • 15世紀: 母神信仰体系化。
  • 1945年: 革命後の弾圧。
  • 1986年: ドイモイで復興。
  • 2014年: ハットヴァン芸術団全国公演。
  • 2016年: 母神信仰レンドン儀礼がユネスコ無形文化遺産代表一覧表に登録。

派生・影響

ベトナム民俗音楽研究の重要な対象、現代ベトナム実験音楽家(グェン・タイン・タムら)のインスピレーション源となる。

音楽的特徴

楽器ダン・グエット、トロン、パン(板)、サオ(笛)、声

リズムトランス誘発の繰り返しリズム、神霊別の旋律型、長時間の連続演奏

代表曲

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