バラード(器楽)
物語的・劇的内容を持つ独奏器楽の自由形式。ショパンが4曲のピアノ・バラードでジャンルを確立した。
概要
中世詩のバラード形式に着想を得て、起伏ある物語的構成と劇的なクライマックスを持つ。ショパン作品23、38、47、52が古典型を作り、ブラームス、リスト、フォーレなどが各々の解釈を加えた。
背景
ロマン主義文学の物語詩への関心、特にミツキェヴィチ(ポーランドの国民詩人)のバラード詩への共感がショパンに影響を与えた。19世紀の文学的器楽(標題音楽)の流れの中で、形式の自由と劇的内容を両立させる器が求められた。
発展
ショパン「バラード第1番ト短調」(1835)以降4曲、ブラームス「4つのバラード」 作品10、リスト「2つのバラード」、フォーレ「バラード」 作品19(後にピアノ協奏曲化)が連続的に発展した。20世紀ではフォーレ風叙情とロシア的ピアニズムの作品(メトネル)も書かれた。
出来事
- 1835: ショパン「バラード第1番」 作品23
- 1842: ショパン「バラード第4番」 作品52
- 1856: ブラームス「4つのバラード」 作品10
- 1881: フォーレ「バラード」 作品19
派生・影響
ピアノ協奏曲、交響詩、ロマン派の標題的器楽作品全般に物語的書法のモデルを提供した。
音楽的特徴
楽器ピアノ独奏
リズム自由形式、物語的構成、劇的クライマックス
代表アーティスト
- フレデリック・ショパン
- フランツ・リスト
- ヨハネス・ブラームス
代表曲
- バラード第1番 ト短調 作品23 — フレデリック・ショパン (1835)YouTube で検索
- バラード第4番 ヘ短調 作品52 — フレデリック・ショパン (1842)YouTube で検索
- 4つのバラード 作品10 — ヨハネス・ブラームス (1856)YouTube で検索